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- ピラティスってどんな効果があるの?
- ヨガとは違う?
- 腰や肩の不調はピラティスでよくなる?
このようなお悩み、疑問はありませんか?
ピラティスを単なるフィットネスクラブのレッスンと思っている人も多いのではないでしょうか。インナーマッスルが鍛えられてダイエットになると聞いたから、とりあえずやっている、みたいな。あるいはピラティスに興味はあるけど、どんな効果があるかわからずやってない、とか。
ピラティスの効果を知らないなんて、もったいないです。
そこで本記事ではピラティスの効果について、詳しく解説します。
記事を書いている私は、運動歴25年、トレーナー歴15年の専門家です。ピラティスはもちろん、これまで200万円以上は投資してトレーニングの勉強をしてきました。なので知識と経験はそれなりに豊富なほうだと思います。
記事を読めばピラティスの本当の効果がわかるはずです。ピラティスに少しでも興味のある方は、簡単に読めますのでぜひ最後までご覧ください。
結論を先に言うと「ピラティスの真の効果は、ダイエットではなく、身体機能の向上」にあります。
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ピラティスとは?
![ピラティスとは](https://narubu.net/wp-content/uploads/2022/09/233ba0cb7143fdee31528afc57e8528d.jpg)
ピラティスは、1920年代にドイツ人のジョセフH、ピラティス氏が考案したリハビリテーションエクササイズです。
ボクサーであり体操選手だったジョセフ氏は、身体運動について創造的で素晴らしいアイデアをもっていました。第一次世界大戦中に、負傷した兵がベッドのうえでおこなえるトレーニングを考案したのが、ピラティスのはじまりと言われています。
その後ジョセフ氏はニューヨークにスタジオを立ち上げ、エクササイズの効果がすごいと大評判に。
2000年になるとニューヨーク以外でも有名になり、商標登録されていた「ピラティス」という名称が自由に使えることになったため、世界中で爆発的に広まりました。今やピラティスメソッドは、リハビリだけでなくフィットネスの大人気エクササイズとして世界中で楽しまれています。
ピラティスの効果
![ピラティスの効果](https://narubu.net/wp-content/uploads/2022/09/acd8a2abe2e20d1b33e316d17b604294.jpg)
ここから本題のピラティスの効果について解説します。
前述のように、ピラティスはフィットネスとして世界中で有名になりました。しかし、反面ピラティスは単なるフィットネスのひとつだと誤解されている傾向もあります。
ピラティスの最大の効果はダイエットではありません。むしろダイエットにピラティスは向いていません。
なぜならダイエットは、摂取カロリーより消費カロリーを多くするゲームだから。筋トレして有酸素運動して食事制限するほうが、10倍速く減量できます。
じゃあピラティス何のためにやるの?
ピラティスの代表的な効果は次の4つです。
- 体幹が強くなり、腰痛がなくなる
- 背骨のゆがみが整い、肩こりが解消する
- 呼吸機能が向上し、ストレスが減少する
- 身体の使い方がうまくなり、運動能力が上がる
それぞれ詳しく解説します。
ピラティスを正しく継続していると、腰の不調が改善します。
一番の理由は、腰を守ってくれる筋肉が強くなるから。
少し専門的に言うと、体幹のインナーマッスルが使えるようになり、腰椎への負担を最小限に抑えることができます。インナーマッスルというのは、腹横筋や多裂筋、横隔膜、骨盤底筋群などのこと。
ピラティスのエクササイズ中は常に体幹のインナーマッスルを使うので、腰痛改善に最適な運動なのです。
ピラティスは背骨のゆがみを整える効果も有名です。猫背や反り腰、側弯といったゆがみが整うので、結果的に肩こりが解消します。
姿勢の悪さが肩こりの原因であることは、どの専門家も認める事実です。私も長くトレーナーをやっていますが、肩こりで悩んでいる人の99%は姿勢不良がありました。特に背骨の配列にゆがみがある人は肩こりになりやすい傾向です。
背骨は何個あるか、ご存じでしょうか?
背骨は、椎骨(ついこつ)と呼ばれる骨が24個積み重なってできています。一番下の仙骨(せんこつ)も含めると25個。イメージ的には、レゴブロックを25個積み上げた状態ですね。
この25個ある骨の配列をアライメントと呼びます。骨の配列が崩れている状態がアライメント不良。ピラティスはアライメントを正しい位置に戻す効果があり、肩こりなどの不調が改善します。
呼吸機能が向上することも、ピラティスの優れた効果です。
ピラティスの動作中は必ず呼吸を意識します。動作と呼吸を連動させることが大切で、絶対に息を止めません。
呼吸法にはさまざまな種類があります。「身体を丸めるときに息を吐いて、伸ばすときに吸う」とか「鼻から吸って、口から吐く」など、いろいろです。
いずれにしても、呼吸と身体はとても密接した関係にあり、ピラティスではトレーニングとして呼吸を意識します。
「呼吸がうまくなると何がいい?」
呼吸がうまくなるメリットは、ストレスが減少することです。
経験のある人は多いと思いますが、緊張すると呼吸が浅くなりますよね。緊張は交感神経が過剰に働いている状態。呼吸を正しくおこなえると、交感神経と副交感神経のバランスが整い、過剰な緊張から解放されてストレスが減ります。
ピラティスは神経の働きにも影響を与えるほど効果が絶大です。
スポーツ選手がピラティスを取り入れる理由は、ピラティスで運動能力が上がるからです。
なぜ運動能力が上がるかというと、身体の使い方がうまくなるから。
ジョセフ氏は次のように述べています。
筋肉は自身の意思に従って動くことが理想です。筋の反射運動によって、運動を支配されるべきではありません。・・・
PHIピラティステキスト
つまり、ピラティスは身体を思い通りに動かすためのエクササイズだということ。身体を思い通りに動かせれば、それだけ運動能力が上がりますよね。ピラティスはスポーツ選手のパフォーマンスアップにも効果的なんです。
ピラティスで多くの効果が出る理由
![ピラティスの効果が出る理由](https://narubu.net/wp-content/uploads/2022/09/abe5a0a8fc0f424ea4f7f9977b164d44.jpg)
「ピラティスはどうして効果があるの?」
ピラティスに効果がある理由は3つです。
- 不調の9割は身体のゆがみが原因だから
- 90年以上、研究されてきたメソッドだから
- 医療系スタッフが認めるエクササイズだから
それぞれ解説します。
腰や肩、膝、足首、股関節、どこの関節にしても不調の原因の9割は身体のゆがみが原因です。
理由は、身体がゆがむと、ひとつの関節に負担が集中してしまうから。おおざっぱに言うと、バランスのとれた正しい姿勢の人は、腰、肩、膝、足首、股関節、足首などの各関節に力を分散できています。
ところが、バランスが悪いゆがんだ姿勢の人は、力の分散ができず、ひとつの関節に負担がかかるため、調子が悪くなるのです。
もう少し解説すると、右膝と左膝で均等に体重を支えていたら、負担は50:50でうまく力が分散できています。これが、ゆがみによって体重の負担が右膝70:左膝30の割合になってしまうと、右膝が悪くなるということです。
このように多くの場合、身体の不調は身体のゆがみが原因になっています。
そして前述のとおり、ピラティスをすると身体の歪みが改善されて姿勢がよくなるので、多くの不調が改善されます。
リハビリから始まったピラティスは、90年以上も研究されてきたメソッドです。
なぜこんなにも長く研究され、多くの人が実践してきたのかというと、もちろん、効果があるからでしょう。歴史が古いメソッドは効果があることの証明といえます。
逆に言えば、歴史が浅い流行りのエクササイズの有効性や信頼性は低い。「最新○○エクササイズ」は新鮮でおもしろいかもしれませんが、効果を求めるならピラティスのような長く研究されてきたメソッドをやるべきです。
ピラティスは整形外科医や理学療法士が患者さんに処方するほど、有効性が認められています。
医療系スタッフにとって大事なことはエビデンスです。エビデンスとは、科学的根拠とか証明のこと。エビデンスがなければ処方はしません。
つまりピラティスの効果は科学的に根拠があると認められているから、医師や理学療法士も利用するわけです。
ピラティスの効果を引き出すコツ
![ピラティスの効果を引き出すコツ](https://narubu.net/wp-content/uploads/2022/09/793d92d35efd4f1abf5bb955db962899.png)
ここまで見てきたように、ピラティスには医師も認める効果があります。しかし、効果を出すにはある条件が必要です。ピラティスの効果を引き出すコツは以下の3つ。
- 回数より質
- 専門家に個別指導を受ける
- 習慣化する
最低限この条件を満たさなくては最大の効果は得られません。ここから理由を解説します。
回数より質を重視してください。
ピラティスは正しく動くことが目的。筋肉に過大な負担をかけて筋肥大をねらったり、100回くりかえして乳酸を出したりするエクササイズではありません。
正確な動作が最重要です。大抵のエクササイズは6回~8回程度でちょうど良いはず。
間違った動作を100回繰り返すなら、何もしないほうがマシなくらい。ピラティスは回数より質が大切です。
正しい動作をおこなうには、専門家に個別指導をうけるのが一番です。むしろ、個別指導でなければ意味がないと断言します。
フィットネスクラブやピラティススタジオでは集団を対象にしたグループレッスンが人気です。グループレッスンは、受ける側は料金が安く済むし、講師側も収益を得やすい。
でも集団指導になると、講師が一人ひとりの動作を正しく修正する時間はありません。形だけ、になることは明白です。
マンツーマンで指導を受けることで本当の効果を引き出せます。
最後は習慣化です。
たまにピラティスをやったくらいでは何も変わりません。なぜなら、身体の状態は「日常動作の結果」だから。
日常的に背中を丸くして過ごしていれば猫背になり、腰を反った状態で立つ癖があれば反り腰になります。そして肩や腰がつらくなる。ピラティスを習慣化できれば、正しい動作が日常になるので、効果が現れます。
少なくとも週2回以上、できれば毎日、ピラティスを実践することで劇的な効果が現れます。
ピラティスとヨガは何が違う?
![ピラティスとヨガの違い](https://narubu.net/wp-content/uploads/2022/09/762f9180b5302e3e2d95fb4fe6325b1a.jpg)
「ピラティスに効果があるのはわかったけど、ヨガでも良いんじゃない?」
と思う人も多いのではないでしょうか。女性が好きなフィットネスプログラムという点では同じですね。でも、ピラティスとヨガには明確な違いがあります。
大きな違いのひとつが、発祥です。歴史とも言えます。
- ピラティスのはじまり = 約90年前
- ヨガのはじまり = 約5000年前
ケタが違いますね。ヨガの歴史は古く、紀元前3000年頃にインドのインダス川流域でヨガのポーズをとっている姿が彫られた石が見つかったそうです。日本でいうと縄文時代くらい。ヨガは僧侶や賢者と呼ばれる人たちの瞑想による悟りを得る手段だったと言われていますが、正確な起源は謎です。
ピラティスは1920年代にドイツ人のジョセフH・ピラティス氏が開発した運動メソッド。
発祥の時点でまったく異なります。
目的にも違いがあります。専門家によってさまざまな意見や考えがあるので混乱しやすいと思いますが、とてつもなく広い視点で目的を分類すると、こうなります。
- ピラティス = カラダを鍛える
- ヨガ = ココロを鍛える
フィットネスとしておこなうなら、ピラティスもヨガも大した違いはありません。その場合はフィットネスが目的だからです。
でも本来の目的を考えると、身体の動作を鍛えるピラティスに対して、身体だけでなく心の状態を大切にするというヨガは、まったく別のメソッドといえます。
例えば、ヨガインストラクターは、筋肉や骨、関節の名前はわかりません。(そんなことないよ!という優秀な方ももちろんいますが一般論としてご容赦ください・・・)対して、ピラティスインストラクターは、機能解剖学を熟知しています。
逆に、瞑想やマインドフルネスの知識はヨガインストラクターのほうが豊富です。ピラティスインストラクターは瞑想をおこないません。
身体を整えたいならピラティスを、心を整えたいならヨガがおすすめです。
呼吸法にも違いがあります。
一般的に言われるのが
「ヨガは腹式呼吸、ピラティスは胸式呼吸」
です。
腹式呼吸は、息を吸うときにお腹を膨らませて、吐くときにお腹をへこませる方法。
胸式呼吸は、息を吸うときも吐くときもお腹はへこませて、胸郭を横に広げて呼吸する方法。
ただし、同じヨガでも流派によって呼吸法が変わったり、同じピラティスでも呼吸の指導法が変わったり、絶対的に正しい呼吸法はないのが現状です。
ひとつ言えることは、
- ピラティスは、体幹のインナーマッスルを活性化させるために、呼吸を使う
- ヨガは、心と身体を連動させるために、呼吸を使う
こと。呼吸法の違いよりも、呼吸をする理由に大きな違いがあります。
最後に運動の違いも解説します。これはひと言で表現すると
- ピラティス = 動
- ヨガ = 静
ですね。
ピラティスは常に身体を動かします。正しい動作を身につけるメソッドなので当然です。
一方ヨガは、ポーズをとって静かに呼吸をすることを重視します。もちろんエクササイズとして動きますが、動くことが目的ではなく、むしろ静止した状態で心を整えることが狙いです。
ここは好みが分かれる点でしょう。止まっていることが苦手な人はピラティスが向いていますし、心を落ち着かせて静かにすることが好きな人はヨガが向いています。
まとめ
![ピラティスまとめ](https://narubu.net/wp-content/uploads/2022/09/18c558b58f9212575979f83ff477bc57.jpg)
いかがでしたか?
ピラティスの効果をもう一度まとめておきます。
- 体幹が強くなり、腰痛がなくなる
- 背骨のゆがみが整い、肩こりが解消する
- 呼吸機能が向上し、ストレスが減少する
- 身体の使い方がうまくなり、運動能力が上がる
気がついたら身体が引き締まっていた、なんてこともめずらしくありません。ただ、ダイエットのためにピラティスをやるのは、科学的には効率が悪いです。
ピラティスを学んで習慣化できれば、身体の不調の9割は解消できます。むしろやらない理由はないと思います。注意点は、必ず個別指導を受けること。お試しでグループレッスンに参加してピラティスを体験した気になってしまう場合がありますが、ピラティスが真価を発揮するのは個別指導を受けたときです。
でもひとまずピラティスをやってみようと思う人は「たった数百円で本格的なピラティスを体験する簡単な方法」の記事が役に立つと思います。合わせてご覧ください。